光刺激発光の起源となるトラップ準位濃度の見積もり

近赤外光をあててそれよりもエネルギーの大きな可視光を発する 光刺激発光(Photo-stimulated luminescence, PSL)は、 電気を使わず光のみによって材料に情報の保存と読み出しが可能となるなど、 低消費電力や記憶媒体密度向上などの観点から注目されている現象です。 不純物に起因するトラップ準位に電子が保持されることによってPSLが生じますが、 不純物の起源や制御の方法は不明で、多いほどPSLの性能向上が期待できる トラップ準位の濃度さえも見積もられていませんでした。 本研究は、マンガンを含んだ酸化物試料においてPSL強度が、 トラップ準位にエネルギー蓄積させる紫外光の強度に比例せずに飽和することを見い出し、 トラップ準位の濃度が10^16 cm^-3 であるとはじめて見積もることに成功したたものです。 他の材料でも同様に濃度を計測して比較するなど、 本分野の研究進展に寄与することが期待されます。